2019年入社
住宅事業本部 九州支店 事業開発グループ
高校時代から「地方でも自慢できる街をつくりたい」という想いを持ち続けている。大学時代に参加した街づくりサークルの活動を通して、補助金頼りのソフト面の活動だけでは限界があると感じ、デベロッパーの仕事に興味を持つように。地方の街づくりに向き合える環境を重視して、日鉄興和不動産に入社した。初期配属では東京都心の住宅開発に携わり、入社5年目からは九州支店に異動。現在は九州エリアの住宅開発を担当している。
※所属部署・掲載内容は取材当時のものです
福岡市初の分譲マンション開発で、
地域のポテンシャルを最大限に引き出す街づくりを実践。
人を知る
高校時代から描いていた地方の街づくり。
都心の住宅開発を経て、入社5年目で九州の現場へ。
私の地元は、高校が一校しかなく、大学もないような小さな街です。高校を卒業すると、同級生たちは皆地元を離れていき、「こんな街、嫌だ」と自分たちの街を卑下していました。そんな言葉を聞くたびに、私はどこか悲しい気持ちになって、「地方でも自慢できる街をつくりたい」と、高校生の頃から思っていました。
その想いがあったから、大学では街づくりのサークルに入りました。古民家を改修して、地域と学生が交流できる拠点をつくる活動です。NPOや地域おこし協力隊の方々とも連携し、清掃活動やお祭りの立ち上げなどにも取り組みました。
でも次第に、「補助金頼りのソフト面の活動だけでは、街は変わらない」と感じるようになったんです。民間企業として収益を生み出しながら、ハード面から街を変えていくには、デベロッパーという選択肢があるのではないかと考えました。特に総合デベロッパーは、街のために幅広い提案ができる点が魅力的でした。
そして、私が一番やりたかったことは、地方の街づくり。日本製鉄と強いつながりを持つ当社は、地方を軽視できない立場にあると思いました。「仮に地方の街づくりがすぐに利益につながらなかったとしても、撤退せずに粘り強く取り組んでいくはずだ」と。地方の街づくりに本気で向き合える環境があることが、私にとっては重要でした。
入社してから4年目までは、本社で住宅開発を担当していました。都心部の物件を中心に、設計から工事請負までを管理する仕事です。一方で、地方の街づくりに強い関心があった私は、以前から支店での勤務を希望していました。その希望が叶い、九州支店に異動することができたのは、入社5年目のタイミングです。
現在も引き続き住宅開発に携わっていますが、九州支店では担当する業務範囲がぐっと広がりました。用地取得後の設計・企画・工事費交渉のみならず、現場管理や販売管理も含めて、開発担当がワンストップ体制で担っています。
組織がコンパクトな分、自分の担当外の業務についても、自然と情報が入ってきます。たとえば、アフターサービスの担当者にお客様からお叱りの電話が入る場面に立ち会うことも。お客様の声を身近に感じることで、「開発の質をさらに高めたい」という気持ちが強くなりました。本社勤務時代と比べて、プロジェクト全体を俯瞰する力や責任感が育まれている気がします。

事業を知る
製鉄所跡地を中心とした開発から、福岡市内へ初進出。
地道な積み重ねが、事業化の扉を開いた。
『リビオ西新二丁目』は、九州支店で担当している物件の中でも、初期のフェーズから携わっているプロジェクトです。西新は大学時代から馴染みのあるエリアだったので、本物件の開発には個人的にも思い入れがあります。
もともと九州支店は、北九州や大分の製鉄所や企業寮の跡地を中心とした開発が主流でした。しかし、その手法では開発可能な用地が徐々に減っていきます。そこで福岡市内への進出が必要となり、分譲住宅第一号案件として動き出したのが本プロジェクトでした。
福岡エリアでは分譲住宅の実績がなかったため、ゼネコンの選定と工事費の調整には本当に苦労しました。九州支店では、東京本社ほどゼネコンのネットワークが広くないため、パートナーを見つけるまでに、支店メンバー総出で20社以上に声をかけました。全く関係性のなかったゼネコンに、一社ずつ頭を下げてお願いするところからのスタートでした。
その中の一社が「規模的に合いそう」ということで、ようやく工事発注に至りました。ただそのゼネコンも、九州では分譲住宅の実績がなかったため、東京から所長を派遣いただくなど、さまざまな調整が必要で。東京の支店長に直接ご挨拶に伺うなど、関係構築にも全力を注ぎました。
用地取得から時間が経過したことによる物価上昇も相まって、当初提示された工事費が予算を大幅に超過していたため、コストダウンにも必死で取り組みました。当社の本気度を見せるため、200以上のコスト削減項目を挙げたり、ゼネコンの発注先であるメーカーや下請け業者の方々と直接金額交渉をしたり。そうした地道な積み重ねの結果、事業化できる水準まで工事費を抑えることができました。

実績のないエリアで成果を出すために。
ターゲット設計や販売戦略に思考を凝らす。
これまで未開拓のエリアで、価格設定や間取りなどの商品性を一から考えることは、私にとって大きな挑戦でした。福岡市のマーケットをゼロから勉強して、ターゲット設計は特に念入りにおこないました。東京での住宅開発の常識はいったん脇に置き、現地のニーズに合った面積配分やプラン構成を一つひとつ丁寧に検討しました。
本物件の坪単価は周辺相場よりも高く、福岡市内の平均年収を考慮しても高額な価格設定です。そのため、どういったターゲットに向けた商品にするべきか、社内でも議論を重ねました。最終的には、西新エリアが持つポテンシャルを信じ、近隣の進学校に通わせたい富裕層の実需向けの商品に方針を定めました。
具体的なターゲットとして設定したのは、奥さんは専業主婦でお子さんが1〜2人いる3〜4人家族。価格が高いこともあり、「1戸あたりの面積を抑えるか」「間取りを減らすべきか」は悩ましいポイントでした。東京の感覚でいくと、80㎡で富裕層をターゲットとする場合、間取りは3LDKが一般的です。しかし3〜4人家族が余裕を持って暮らせるよう、間取りを4LDKに増やし、価格が高くとも面積は絞らず、平均面積80㎡超の構成にしました。結果としてコンセプトが見事にはまり、想定したターゲット層で順調に進捗が出ました。勇気を持って決断して本当に良かったです。
また、本物件では福岡エリア初となるアンダー販売を導入しました。アンダー販売とは、一般公開前に、限られた顧客に優先的にご案内する非公開の販売手法です。当社では東京の高額物件で実施していたものの、福岡では初の挑戦でした。
今回のような価格帯の物件を売り切るためには、通常の販売手法だけでは反響が得られにくいと判断し、初のアンダー販売に挑戦しました。他社の販売戦略も研究しながら、新しい手法を試行錯誤したことで、結果として多くの反響をいただき、実際の成約にもつながりました。このことは、今後の九州エリアの開発にもつながる意義のある取り組みだったと思います。
本物件を含め、開発をしていると「やっぱりモノづくりって楽しいな」とつくづく感じます。自分たちで描いた商品が形になり、想定したターゲットに近い方が実際に住んでくださる。そして、その方々が新しい生活に期待を寄せている様子を見ると、良いものができたなと本当にうれしい気持ちになります。
それに、私は他社さんとの協業が大好きです。設計会社とじっくり話したり、ゼネコンと少しぶつかったりしながら、一緒に頑張ってつくり上げていく。そのプロセスがすごく楽しくて、完成したときに「良かったね」と皆で笑い合えるのも、大きなやりがいです。リビオ西新二丁目は、来年からお客様の内覧会が始まります。その場で、お客様が喜んでくださる顔を見られたら、さらに大きなやりがいを感じられると思います。
『リビオ西新二丁目』
土地の記憶を価値に変える販売戦略
本物件の販売戦略では、"西新"という街の魅力をどう伝えるかに思案を尽くしました。西新二丁目は古くからの高級住宅街として知られていますが、"西新"とだけ聞くと駅前の商店街を思い浮かべる方も多くて。そこで、西新二丁目の歴史を紐解いてみたら、昔この地に発展の神様を祀る由緒正しい神社があったことがわかったんです。これは、昔の人々がこの地を良い場所として選んだ証。こうした土地の記憶を掘り起こし、販売戦略に活かしました。
未来へ挑め、みらいをつくれ 本当に困っている人に向き合い、その課題を解決する仕事がしたい。
私は「本当に困っている人のために建物をつくりたい」と強く思っています。最近の不動産開発は、投資目的やセカンドハウスなど、余裕のある富裕層に向けたものが多くて、「誰のための何の仕事なんだろう」と疑問に感じることが増えました。
もともと街づくりに興味を持った理由は、多くの人々が地元にネガティブな感情を抱いているという課題を、自分の手で変えたかったから。今も「誰かが抱えている課題を解決するために働きたい」という気持ちが根底にあります。たとえば、リノベーションや再開発の手法を使って、誰もが手に届くような価格で住まいをつくれたら良いですね。
また、今後も仕事で最善の判断をしていくために、将来的には一級建築士とファイナンシャル・プランナー1級を取得することを目標に勉強に励んでいます。背景には、「プロとして今のままで良いのだろうか」「お客様にとって自分がつくる物件がベストなのか」という漠然とした不安があるからです。業務に必要な知識を身に着けるのはもちろん、体系的に学び直すことで、心から納得のいく判断ができるようになりたいです。

意外と重宝している『2mメジャー』
この仕事をしていると、寸法を確認したくなる機会が多いです。だからいつも、コンパクトなメジャーを持ち歩いています。図面だけではスケール感をつかみにくく、実際にメジャーで壁などを測ってみると、「思っていたサイズと違う...!」と驚くこともしばしば。
他の物件を見に行ったときにも、「この納まり、いいな」と感じたら、すかさず寸法を測って記録しています。そうすることで、自分の物件の参考にするときも、設計会社やゼネコンに具体的なイメージを共有しやすくなるんです。
メジャーそのものには全くこだわりはなく、安くてポケットに入れても邪魔にならないくらい小さいものを選びました。
意外と重宝している『2mメジャー』
この仕事をしていると、寸法を確認したくなる機会が多いです。だからいつも、コンパクトなメジャーを持ち歩いています。図面だけではスケール感をつかみにくく、実際にメジャーで壁などを測ってみると、「思っていたサイズと違う...!」と驚くこともしばしば。
他の物件を見に行ったときにも、「この納まり、いいな」と感じたら、すかさず寸法を測って記録しています。そうすることで、自分の物件の参考にするときも、設計会社やゼネコンに具体的なイメージを共有しやすくなるんです。
メジャーそのものには全くこだわりはなく、安くてポケットに入れても邪魔にならないくらい小さいものを選びました。
「街のため」を第一に掲げる人が
評価される風土
この会社で一番好きだと思うのは「街のための開発をしたい」という思いを持っている方が、実際に出世されて経営層になっているところです。私自身、住宅開発に携わる中で、「街のための開発って、理想だけでは進められない」と痛感する場面が多くありました。私たちが一番に向き合うのはお客様であり、街の声をすべて反映するのは困難なことも多いからです。
簡単に考えれば、デベロッパーはお金儲けに振ったほうが楽なのかもしれません。それでも、「街のため」を第一に掲げて開発を進めてきた方が評価され、経営層になっているという事実は、「この会社にとって、それは外してはいけない価値観なんだ」と感じさせてくれます。
また、この仕事には正解があるわけではなく、当社では若手にも大きな裁量が与えられているため、自由なアイディアが求められる場面が多いです。だから、楽しみながら無邪気に挑戦できる人が、この環境にぴったりだと思います。自由な発想を大切にしながら仕事を楽しみ、締めるべきところでは真面目に向き合える。そんな柔軟さを持った人になりたいですし、そういう仲間と一緒に働きたいと考えています。
就職活動はいろんな業界の
職業体験ができるチャンス
いろんな職業体験ができる時期は、今しかありません。あんまり真面目に考えすぎず、気になっている会社があれば、まずは行ってみるのがおすすめです。
私自身、就職活動のときは視野が狭くなっていて、デベロッパーしか受けていませんでした。でも社会人になってから、「小説が好きだったから編集者もありだったかも」「お笑いが好きだし、吉本のマネージャーも面白そうだったかも」なんて思うこともあって。
もっと自由に、職業体験くらいの気持ちでいろんな業界をのぞいてみれば良かったなと感じています。今のうちに、自分の「好き」や「気になる」を大切にして、ぜひいろんな場所に足を運んでみてください。
-
2021.09.01 FUTURE
【企画部長座談会】常識をどんどん覆し、業界をリードしていけるような総合デベロッパーをめざしていく
-
2020.09.01 FUTURE
【赤坂・虎ノ門エリア開発】赤坂・虎ノ門100年会議
-
2020.09.01 FUTURE
【PROJECT】武蔵浦和 SKY&GARDEN
-
2020.09.01 CULTURE
多様な働き方の実現がイノベーションを生み出し、より良い街づくりへとつながっていく
-
2020.09.01 HUMAN
困難の連続。それを乗り越えて開発用地を取得できた時の達成感。他では味わえない用地ならではの醍醐味
-
2020.09.01 HUMAN
最初の配属時より数倍成長した人材となって、再び釜石の地に立ちたい
-
2020.09.01 HUMAN
「復興の一歩先の事業に携わっている」。地域住民の交流や保育の未来に想いを馳せながら一体整備を行っていきたい
-
2020.09.01 HUMAN
リスクの低い開発のスキームを応用展開し、地方都市をより良い街にしたい
-
2020.09.01 HUMAN
東南アジア各国で不動産プロジェクトに着手し、着実に成功事例を積み上げていきたい


高額物件にふさわしい外観デザイン
価格だけではなく、デザインからも高級感を感じて取っていただけるよう意識しました。 ただ外観デザインは日影規制の関係で建物に凹凸をつけられないなど、多くの制約がありました。それでも「値段にふさわしい物件を作るため、外観は絶対に妥協してはいけない」と思い、自分でも絵を描きながら何度も案を練り直し、ようやく納得できる外観にたどりつくことができました。お客様にも外観についてお褒めの言葉をいただくことが多く、こだわりぬいた甲斐があったと実感しています。