生物多様性の保全
当社グループは、人と自然、社会がともに豊かになる未来を目指し、「生物多様性方針」を定め、生物多様性保全の取組みを進めていきます。
生物多様性方針
日鉄興和不動産グループは、「人と向き合い、街をつくる。」を企業理念として掲げ事業活動を行っています。当社グループの事業およびサプライチェーンにおいては、生物多様性や生態系の機能及びサービスに依存し、また影響を与えています。
生物多様性の損失は事業環境やステークホルダーの生活環境を悪化させるリスクである一方、生物多様性の保全・回復の取組みは当社成長の機会であると考えており、生物多様性への影響に対する取組みは重要な経営課題として認識しています。こうしたことから、生物多様性に関連する課題に対し、事業活動を通じて当社グループ全体で取り組むために、本方針を策定しました。
生物多様性の損失は事業環境やステークホルダーの生活環境を悪化させるリスクである一方、生物多様性の保全・回復の取組みは当社成長の機会であると考えており、生物多様性への影響に対する取組みは重要な経営課題として認識しています。こうしたことから、生物多様性に関連する課題に対し、事業活動を通じて当社グループ全体で取り組むために、本方針を策定しました。
方針
- 当社グループは生物多様性が事業活動に欠かせない重要な基盤であることを認識し、その保全と持続可能な利用に努めます。
- 当社グループはお客さま、取引先、地域社会などと協働し、事業活動や社会貢献活動を通じ生物多様性へのマイナスの影響を回避または軽減するとともに、プラスの影響を拡大するための取組みを推進します。
- 気候変動対応や資源循環型経営の推進などの他のサステナビリティに関する課題と統合的に生物多様性に関する課題の解決を目指します。
- 自然との共生、調和を意識した不動産開発・運営・管理を行い、そこに住み働く人々に、そして地域や社会に貢献する街づくりを目指します。
- 生物多様性に関する社員の意識向上に努めるとともに、適切な情報開示やステークホルダーとのコミュニケーションを通じ、生物多様性を育む社会づくりに貢献します。
制定年月日:2025年4月1日
日鉄興和不動産株式会社
代表取締役社長 三輪 正浩
取組み
都市における生物多様性の保全 「赤坂インターシティAIR」
超高層建築物が立ち並ぶ赤坂・虎ノ門エリアにおいて、約5,000㎡超(緑化率50%以上)の広大な緑地を創出する「赤坂インターシティAIR」。江戸時代の庶民の憩いの場であった、ため池のほとりの継承・再生をコンセプトとした緑地は、200種類以上の植物を自然に倣った植栽配置で配植し、維持管理に取り組んでいます。また、新虎通りにつながる「赤坂・虎ノ門緑道」の一部を成す約200mの街路樹空間を整備しており、敷地内ではメジロ、シジュウカラ、ヤマガラ、ヒヨドリ、ジョウビタキといった野鳥が観察されるなど、多様な生き物のすみかを提供しています。
都市における生態系ネットワークの強化を図るこの取組みは、(公財)都市緑化機構が認定するSEGESの「都市のオアシス」に認定されるなど、各方面から高い評価を獲得しています。さらに、2025年3月には、国土交通省が創設した優良な緑地確保の取組みを評価・認定する「優良緑地確保計画認定制度(TSUNAG)」の初回認定において、最上位ランクとなるトリプルスターを取得しました。
DEVELOPMENT CONCEPT(赤坂インターシティAIR公式サイト)
都市における生態系ネットワークの強化を図るこの取組みは、(公財)都市緑化機構が認定するSEGESの「都市のオアシス」に認定されるなど、各方面から高い評価を獲得しています。さらに、2025年3月には、国土交通省が創設した優良な緑地確保の取組みを評価・認定する「優良緑地確保計画認定制度(TSUNAG)」の初回認定において、最上位ランクとなるトリプルスターを取得しました。



緑化ガイドライン「LIVIO GREEN ACT.」の策定
当社のマンションブランド「リビオ」では、生物多様性を育み、持続可能な社会へ導くためのランドスケープのあり方を基準化した独自の緑のガイドライン「LIVIO GREEN ACT.」を定めています。
自然がもたらす心地良い暮らしと循環型社会への貢献を目指し、敷地内の植物の葉の先端から根に至るまで、建物の土壌から屋上に至るまで緑化に努めます。
「LIVIO GREEN ACT.」の実現に向けた8つの取組み

分譲マンションにおける環境認証の取得
当社は、生物多様性保全に配慮した緑地づくりに取り組む施設を評価するABINC認証、緑の取り組みを評価するSEGES認定など、生物多様性に関する環境認証の取得に取り組んでいます。
「グランリビオ浜田山」(2023年竣工、以下本物件)では、「次世代に受け継がれる住まい」をコンセプトに、既存樹木の活用、生物多様性に配慮したランドスケープ計画を実施しました。
本物件は5,000 ㎡超の広さを持つ企業寮の跡地であり、「善福寺川緑地」や「柏の宮公園」など、周辺の緑と調和する多くの緑で囲まれていました。地域住民、動物に親しまれてきた景観を保全し、さらなる調和を図るため、半径2km圏内の「生物多様性ポテンシャル調査」に基づいた緑地計画を実行。敷地内の既存樹木(ヤマボウシ3 本、ヤマモモ1本)を保全・再継承するほか、緑地計画に基づき巣箱やバードパスを設置するなど、在来種率90%以上の"いきものと暮らす庭"を創出しました。引き渡し後の調査では、「東京都レッドデータブック2020」にて「絶滅危惧Ⅰ類」に指定されているニホンカナヘビ、善福寺川緑地のシジュウカラなど、多様な生物のすみかとなっていることが確認されています。
これらの取組みにより、本物件は分譲マンションとしては初めて、ABINC認証、SEGES認定を同時に取得しています。
このほか、「リビオタワー 品川」(2026年5月竣工予定)、「リビオシティ文京小石川」(2026年11月竣工予定)にてABINC 認証、SEGES認定を同時取得しており、「リビオ光が丘ガーデンズ」(2026年4月竣工予定)においてもABINC認証を取得しました。今後も自然との共生、調和を意識した不動産開発・運営・管理を行い、地域や社会に貢献する街づくりを目指します。
ABINCの取得実績
SEGESの取得実績
「グランリビオ浜田山」(2023年竣工、以下本物件)では、「次世代に受け継がれる住まい」をコンセプトに、既存樹木の活用、生物多様性に配慮したランドスケープ計画を実施しました。
本物件は5,000 ㎡超の広さを持つ企業寮の跡地であり、「善福寺川緑地」や「柏の宮公園」など、周辺の緑と調和する多くの緑で囲まれていました。地域住民、動物に親しまれてきた景観を保全し、さらなる調和を図るため、半径2km圏内の「生物多様性ポテンシャル調査」に基づいた緑地計画を実行。敷地内の既存樹木(ヤマボウシ3 本、ヤマモモ1本)を保全・再継承するほか、緑地計画に基づき巣箱やバードパスを設置するなど、在来種率90%以上の"いきものと暮らす庭"を創出しました。引き渡し後の調査では、「東京都レッドデータブック2020」にて「絶滅危惧Ⅰ類」に指定されているニホンカナヘビ、善福寺川緑地のシジュウカラなど、多様な生物のすみかとなっていることが確認されています。
これらの取組みにより、本物件は分譲マンションとしては初めて、ABINC認証、SEGES認定を同時に取得しています。
このほか、「リビオタワー 品川」(2026年5月竣工予定)、「リビオシティ文京小石川」(2026年11月竣工予定)にてABINC 認証、SEGES認定を同時取得しており、「リビオ光が丘ガーデンズ」(2026年4月竣工予定)においてもABINC認証を取得しました。今後も自然との共生、調和を意識した不動産開発・運営・管理を行い、地域や社会に貢献する街づくりを目指します。



既存樹木を起点に緑を循環させる「緑の循環プロジェクト」
当社は、「LIVIO GREEN ACT.」に基づく活動の一環として、「緑の循環プロジェクト」(以下、本プロジェクト)に取り組んでいます。
これまで地域に潤いをもたらしてきた樹木が、当社の事業活動により伐採を余儀なくされてきた現状が少なからずありました。本プロジェクトはこうした現状の改善のため、千葉市内にあるリビオの圃場で一時的に管理した樹木を自敷地に戻したり、他のプロジェクトに植樹するなど、木を木のままに活用するしくみで、個々の開発プロジェクトを横断して取り組んでいます。
「リビオ光が丘ガーデンズ」(2026年4月竣工予定)では、計画地に元々植えられていた既存樹の約20本を圃場へ移植し、そのうちの6種(プンゲニストウヒ、シマサルスベリ、サルスベリ、キンモクセイ、カリン、ハウチワカエデ)を「リビオ光が丘ガーデンズ」の植栽として再活用します。
移植に適さない樹木は製材・再資源化・イベント活用などでアップサイクルし、入居者の皆さまや地域の皆さまにも土地の記憶や地域の歴史を感じていただく機会の創出と、緑の価値の循環を図っています。
既存樹木の再利用を推進する取組みを通して、持続可能な社会づくりに貢献していきます。
これまで地域に潤いをもたらしてきた樹木が、当社の事業活動により伐採を余儀なくされてきた現状が少なからずありました。本プロジェクトはこうした現状の改善のため、千葉市内にあるリビオの圃場で一時的に管理した樹木を自敷地に戻したり、他のプロジェクトに植樹するなど、木を木のままに活用するしくみで、個々の開発プロジェクトを横断して取り組んでいます。
「リビオ光が丘ガーデンズ」(2026年4月竣工予定)では、計画地に元々植えられていた既存樹の約20本を圃場へ移植し、そのうちの6種(プンゲニストウヒ、シマサルスベリ、サルスベリ、キンモクセイ、カリン、ハウチワカエデ)を「リビオ光が丘ガーデンズ」の植栽として再活用します。
移植に適さない樹木は製材・再資源化・イベント活用などでアップサイクルし、入居者の皆さまや地域の皆さまにも土地の記憶や地域の歴史を感じていただく機会の創出と、緑の価値の循環を図っています。
既存樹木の再利用を推進する取組みを通して、持続可能な社会づくりに貢献していきます。


