CROSSTALK
座談会
「変化の時代にいち早く対応していこう」という
この会社の志がインターンシップにも表れていた。
  • S.K. 東北大学 文学部
  • H.S. 九州大学大学院 工学府
#01

地元の近くで地域再生に
取り組んでいて、
縁を感じた日鉄興和不動産。

  • ― お二人はどのような考えを持ちながら就職活動をしていたのですか?

  • S.K.

    私は、大学で社会心理学を学んでおり、「人々はなぜディズニーの世界観に惹かれるのか」という興味から、ディズニー研究会というサークルを立ち上げました。ディズニーを選んだ理由は、私自身ディズニーが大好きだったからです。立ち上げ後は、研究とサークル運営の双方に力を注ぎ、大きなやりがいを感じることができました。このような経緯から、就職活動でも「ゼロからイチを生み出して、それを維持発展させられること」と「人の心を近づけられるような仕事」を軸にしながら、さまざまな業界を見て回り、企業を絞り込んでいきました。

  • H.S.

    私はずっと、「地域の魅力を最大限に引き出す街づくりがしたい」と考えてきました。それは大学の講義で、「日本の街は景観の均一化が進んでいて、その土地固有の素晴らしい文化が街並みに息づいていない」と聞いて、問題意識を持ったのが始まりです。なので、まずは地域の魅力を伝える活動に取り組もうと、福岡県直方市の街づくりプロジェクトに参加し、イベントを成功させたときに、凄くやりがいを感じることができました。社会に出たら、ソフト面からのアプローチだけでなく、ハード・ソフトの両面でこれをやりたい、それが実現できるのはデベロッパーだ、と早い段階で照準を定めていました。

  • ― 日鉄興和不動産の5Daysインターンシップに応募した動機を教えてください。

  • H.S.

    オンラインでの夏インターンシップに参加した際、日鉄興和不動産が福岡県北九州市で街づくりをしていると知り、開発地の一つである高見地区に行ってみると、まさに「自分がつくりたかった街」がそこにあって。この会社をもっと知りたいと思ったのが主な動機ですね。

  • S.K.

    私は、対面での夏インターンシップに参加したのですが、本社の『赤坂インターシティAIR』を訪ねたとき、緑豊かな環境のなかにビルがそびえ立っている、というギャップが強く印象に残りました。また、東北出身で東日本大震災に被災した経験のある自分としては、この会社が岩手県釜石市で復興住宅の整備に取り組んでいるところも応募動機になりましたね。

#02

利用者同士の出会いを
紡ぐイベントは、
イノベーションの助けにも。

  • ― Day1-2では、どんな仕事を体験しましたか?

  • S.K.

    賃貸事業本部のエリアマネジメント室(現:エリアマネジメント部)で、赤坂エリアの活性化を目的としたイベント企画会議などに複数参加させてもらいました。打ち合わせのなかには、社員さんが外部コンサルタントの方と一緒に、『赤坂インターシティAIR』や溜池山王、アメリカ大使館、ホテルオークラ周辺を歩きながら、「今後どういった企画ができそうか」を話し合うものもありました。

  • H.S.

    私は会員制シェアオフィス『WAW(ワウ)』の開発運営を担当している部署で、社員さんとともに日本橋にある『WAW』や今後『WAW』設置の検討をされている場所を訪問し、その仕事を学びました。いま世の中には様々なシェアオフィスがありますが、社員さんは「『WAW』として、サービスの質の面では絶対に他に引けを取ってはいけない」と仰っていましたし、会員企業の皆さんの要望にスピーディに対応しながらサービスを拡充しているところなど、他のシェアオフィスとの差別化がしっかりと図られているのを感じましたね。

  • S.K.

    私は就業体験中、赤坂で開かれる大がかりなイベントの会議に参加した一方、『芝浦ルネサイト』の1階ロビーで行われていた苺マルシェという催しにもふれて、ビルごとの特性に合わせた企画を体験しました。イベントを通じて、各オフィスに適した運営管理を担うプロパティマネジメントの姿勢と、特定エリアの活性化を目指すエリアマネジメントの姿勢の共通点を感じ取ることができました。さらに、苺マルシェは、「ビルのテナント企業が苺栽培をしていることに端を発した企画だった」とお聞きし、テナント企業の皆さんとの交流が、個々のビルやエリア全体のマネジメントにもつながることを知りました。

  • H.S.

    つながりという部分では、私が見学に行った日本橋『WAW』ではちょうど新年会が開かれていました。そこで参加していた会員企業の皆さんにお話を伺うと、「業種が違う人たちとの出会いは凄く貴重だし、話していて面白い」とおっしゃっていて。会員同士のつながりの形成は、新たなビジネスモデルの創出やイノベーションの助けにもなりそうだな、と実感しました。

  • S.K.

    なるほど。私の指導担当社員さんも、「赤坂には、アメリカ大使館などで働く外国の人やオフィスワーカーなどいろいろな人がいるけれど、全員がエリアの仲間なんだ」と仰って、それを踏まえたイベントを検討されていましたね。

  • ― 就業体験中のコミュニケーションで記憶に残っていることはありますか?

  • H.S.

    私が配属された部署の部長さんがとても気さくな方で、趣味の話題で盛り上がったりもしましたし、『WAW』に導入するサービスについて、私が出した突飛な案を「それいいね」と賛成してくれました。そんな風に若者の発言を柔軟に受け入れてくれる風土あるから、新たな価値を次々に生み出すことができるんだな、と思いましたね。

  • S.K.

    私は社員さんから「就職活動では、素直な自分を評価してくれる会社を探すことが大切だよ」とアドバイスをもらいました。そして「S.K.君は純粋な一面があるから、その純粋さを評価して受け入れてくれる会社を見つけたほうがいいし、私は凄く評価しているよ」と言ってもらって、胸がジンとしましたね。

#03

デベロッパーの仕事は、
開発がゴールじゃないと
気がついた。

  • ― Day3以降のプログラムはいかがでしたか?

  • H.S.

    福岡県在住の私は、事前に北九州市高見地区を見に行っていたのでこの住宅地の洗練された雰囲気や、管理の行き届いた様子を知ったうえでDay3(九州街づくり見学)を迎え、開発担当社員さんからお話を聞きました。そのなかで印象に残ったのは、「街の維持管理で重要なのは、住民の方たちがシビックプライドを持ち、自分たちで主体的に取り組んでくれること。我々の役割はそのための仕組みづくりをすることで、実際の維持管理には介入し過ぎないほうがいい」という言葉でした。地域の主役は住民の皆さんですからね。そこはまさに、自分が直方市のプロジェクトで感じたことでもあったので、長期的な時間軸で街を育てていくためにも、そのやり方が一番いいはず、と賛同できました。 また、八幡東田地区については、社員さんが開発エリアの歴史的背景を詳しく説明されているのを見て、地域の人たちとしっかり向き合い、歴史を踏まえた開発をしてきたことが伝わってきました。

  • ― インターンシップ全体を通してどんな収穫があったと思いますか?

  • H.S.

    自分にとって日鉄興和不動産のインターンシップは、再確認と新発見の場だったと思っています。まず再確認の部分では、高見地区の見学やホームページの情報などから予想していた、この会社の「地域と徹底的に向き合う」街づくりの姿勢をしっかり確認し、納得感が得られました。一方、インターンシップを通じて、日鉄興和不動産がいま「変化への対応」を重視していることを知りました。自分が体験した仕事も、利用者や時代のニーズにいち早く対応しているシェアオフィス事業でしたし。Day4の価値創造をテーマにしたプログラムにも、変化する社会のなかで新たな価値を創り出していかなければいけないという、会社の志が表れていたと思います。

  • S.K.

    コロナ禍などによって社会環境が大きく変化しているいまは、建物を建てた後の仕事、つまり私が体験したエリアマネジメントの重要性も増しているそうで。デベロッパーの仕事は開発がゴールではないと学べたことが、私のなかでは大きなプラスでした。そしてもう一つの収穫はやはり、就職活動ではありのままの自分を認めてくれて、自分らしさを発揮出来る会社を見つけるのが大切だ、と気づいたことですね。これからインターンシップに参加する方も、自分はどんな性格なのか、何を成し遂げたいのか、といったことを考えてインターンシップに臨み、自分がその会社にフィットするかどうかをしっかりと確かめてほしいですね。

  • H.S.

    確かに。それに付け加えるとするなら、インターンシップに参加する前に逆算して質問を考えておくこともおすすめですね。たとえば、自分がめざす街づくりをその会社が実践しているのかを見極めることをゴールとすると、社員のこだわりが自分のこだわりと一致しているか、など。目的を明確に捉えると、沢山の質問が思い浮かぶと思うので、それを社員の方や人事の方にぶつけて具体的な情報を得ていけば、インターンシップはより有意義なものになるんじゃないか、と思いますね。